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佐藤病院の新型コロナウイルス感染症に対する考え方について

2021.08.16 (月)

その他のお知らせ

患者さん・ご家族・職員へのメッセージ

コロナ禍,第5波の中で私たちができること

2021年8月16日 佐藤病院 院長 小倉俊郎

現在,全国的にコロナ感染症の状況はますます悪化しています。国内の新規感染者は一日2万人を超え,重症者もかつてない数に増加しています。東京ではコロナ病床使用率は56%,重症者病床使用率は80%近くになり,入院できない方が在宅で死亡する事例も生じています。岡山も例外ではなく,新規感染者は200人を超える日もあり,今はまだステージ3の状況ですが,第4波の際に生じた基幹病院の入院制限なども今後想定され,医療体制は危機的な状況に至る可能性があります。こういった中,私たち,佐藤病院で医療・介護に携わる人間ができることを,今一度、職員と一緒に考えたいと思います。

1.佐藤病院としてできる医療を継続していくこと

佐藤病院はコロナ病床を持った施設ではありません。基幹病院(指定病院)では,一般病床をコロナ専用病床に変えてまでコロナに向き合い,戦っています。しかし,コロナ患者がいくら増えても一般の病気が減るわけではありません。そういった基幹病院が機能するためには,佐藤病院が,ポストコロナを含め,ポストアキュート機能を持った病院として基幹病院からの患者を積極的に受入れ,負担軽減をサポートしていくこと,それが地域医療の崩壊を防ぐ大きな役割だろうと思います。そのためには院内の医療体制を守ること,つまり院内感染を防ぎつつ,積極的に医療・介護をすすめていくことです。ひとたび院内感染が生じ,医療・介護そのものが継続できなくなれば,何ら役割が果たせなくなってしまうからです。

2.院内感染の防止のために今気をつけること

これまで,佐藤病院では院内感染防止のために,発熱外来のトリアージを含め,皆さんの協力の下に多くの対策を実践してきました。最近のコロナ感染症の動向は医療・介護施設でのクラスターが減少して,会社,学校,家庭内での感染が増加しています。それは医療従事者のワクチン接種が完了し,まだワクチンが行き届かないところでの感染ということの現れだろうと思います。ただ,現在流行の大半を占めるデルタ株はワクチン接種で重症化は防げるにしろ,感染の完全な防御はできず,いわゆるブレイクスルー感染(ワクチン接種者の感染)が報告されるようになりました。デルタ株の感染力は水疱瘡に匹敵するといわれる強いものです。今後院内感染を生じるとすれば,私たち職員や患者・利用者からの感染です。水際対策の強化とともに,けっしてワクチン接種がすんだからではなく,職員一人ひとりが初心に返ってもう一度個々に感染予防を徹底すること,また,組織としての新たな感染予防対策を考えていくべき時期かと思います。

3.ワクチン接種への対応

このコロナ感染症拡大防止の一つの大きな対策は,ワクチン接種人口の拡大だろうと思います。これに関しては,佐藤病院だけで7月末までに4890回のワクチン接種を行ってきました。国の施策が転々と変わる中,現場が振り回されてきましたが,その中で本当に職員の努力と綿密な計画・配慮によって1バイアルも無駄にすることなく接種を行ってくることができました。時間外など,毎日遅くまで頑張ってくれる方々のおかげでここまでやってこられ,本当に感謝しています。ただ,このワクチン接種はまだまだ続きます。佐藤病院としてコロナ対策への貢献のひとつはこのワクチン接種だと私は考えています。半ばボランテイア的な側面もありますが,今後も,焦らずゆっくり着実に,ワクチン接種を進めていきたいと思います。

4.希望をもって今を乗り越える

職員が集まる病院としての楽しい行事や研修会はこの2年間何も行われていません。仕事だけではなく,日常生活でも制限が多く,ストレスのたまる毎日です。波が静まったかと思えばまた次の波,もう5回目となった波の中で,いらだち,もがいているのが現状です。ただ,いつかはこの波はおさまり,みんなでコロナ収束を祝う日が来ると私は確信しています。それまで苦しいでしょうが,今の制約された生活の中で、楽しみを見つけ,笑顔になれる時間を作って,賢く対応していきます。まずは,皆でこの第5波に立ち向かい,力を合わせて乗り切りましょう。どうかよろしくお願いします。

佐藤病院の新型コロナウイルス感染症に対する考え方

2020年8月5日 佐藤病院 院長 小倉俊郎

2020年10月より院外にプレハブを設置し、有熱者の方は必要に応じて診察や点滴を行っています

現在,新型コロナウイルス感染症は全国に蔓延しつつあり,終息の兆しが見えません。こういった状況の中で,皆さん方は不安な毎日を過ごされていると思います。佐藤病院グループではこの感染症に対し,以下の2つの大きな方針のもとに取り組んでいきたいと考えています。
一つは,1.院内・施設内の感染を発生させないこと。今ひとつは,2.地域へ安心の医療を提供していくこと,の2点です。

 

1. 院内・施設内感染を起こさない

この新型コロナウイルス感染症は国が定めた指定感染症であり,このコロナに感染した患者さんに入院が必要な場合には,基本的に指定医療機関への入院になります。佐藤病院は指定医療機関ではないため,この感染症患者さんの入院は原則としてありません。しかし,他の疾患で入院する患者さんのなかに偶然にこの感染症が入り込む可能性はあり,それが院内での感染拡大につながる危険性もあります。そのため,この院内感染を防ぐことは,高齢者が多数をしめる入院患者さんの命を守るという意味で,私たちが最も重視するべき点であり,そのための万全の対策を行う必要があります。まず大切なことは,①職員自体がこの感染症を持ち込まないことです。報道で病院や施設の集団感染の原因に,職員の持ち込みによる院内感染が報告されています。私たち職員は,日々の体調管理とともに,感染予防対策を万全に行うこと,私生活においても三密を避け,不要不急の感染蔓延地域や場所への出入りを行わないことなどを徹底することが大切と考えています。
また,②外来における感染予防対策に関しては,すべての患者さんに体温チェック,マスクの装着,手指消毒などをお願いし,発熱の患者さんには他の外来患者さんとの接触を避けるため,院外での診察を行う体制をとっています。今後は院外に診察室や点滴室などをもうけて,さらに安全な医療体制をつくっていきたいと考えています。これらの対策は,病院内の感染症予防対策を含め,院内感染対策委員会が中心となって全職員の知恵を集めて考えています。ご面倒をおかけしますが,ご協力をお願いいたします。
また,③面会のご家族の皆さんにもご不自由をおかけしております。入院中の患者さんにとって,ご家族との面会は貴重なひとときであり,医療・治療の一貫とも考えておりますが,面会が感染の契機になっては本末転倒ということになります。面会の制限は,ひとえに院内に感染症を持ち込まないという視点からの処置であり,ぜひご理解をいただけますようにお願いいたします。

2. 地域へ安心の医療を提供していくということについて

いろいろな報道でご存じかも知れませんが,現在コロナ感染症患者の入院を受入れている病院の職員は,自らの感染への恐怖にさらされながら,この感染症と壮絶に闘っており,その医療への姿勢・努力には敬意の念に堪えません。私たちの病院はコロナ患者を受入れていませんが,それだからといって,コロナ感染症を怖がって,もし,外来に来られる発熱者をすべて断って指定医療機関にまわすようなことがあれば,受け入れ側の基幹病院は疲弊してしまい,しいては地域医療の崩壊にもつながりかねません。県下でも心臓病,肺炎,熱中症,その他の重篤な疾患で,亡くなられる方はたくさんおられます。コロナ感染症のみでなく,他の多くの疾患を含め,それらの治療を地域の医療機関全体でささえていくことが今求められており,それが地域の医療崩壊を防ぐことにつながると考えており,佐藤病院ができる役割を果たしていきたいと考えております。ただ,我々の病院では,夜間や休日の救急対応は,人員や設備の関係で感染予防対策が出来ないため,原則お断りしており,申し訳なく思っておりますが,これは佐藤病院がその医療の責務を果たすためにやむを得ない選択であり,地域の皆様にご理解いただきたいと思います。

また,医療のみでなく,介護系について考えてみると,もし,施設の閉鎖や通所系,訪問系の介護サービスがストップすると,そのことが,利用者のみならず,利用者を支えるご家族の生活へ大きな影響を与え,困窮することにつながりなりかねません。私たちは介護の面においても,万全の感染予防対策を行いつつ,現状を継続できるよう,最大限の努力をしていきたいと考えています。

このコロナウイルスは,かつてない,国難ともいうべき未曾有の感染症であり,今だに終息の兆しは見えません。今後も,長期的な視野でこの感染症対策は続けていく必要があります。ただ,今後この感染症の状況は刻々変わっていくことが考えられ,現時点での佐藤病院としての考え方を述べております。

私は,近い将来,この感染症は必ず克服できると信じております。それまでの間,患者さん,施設・介護サービス利用者,ご家族の皆さんのご協力の下に,職員一同が一丸となってこのコロナ感染症に立ち向かっていく所存です。どうかご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。


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